2019年8月13日火曜日

広島・長崎 平和祈念式典から思うこと


令和元年 8月9日 長崎平和祈念式典から



長崎・平和記念像



被爆者代表の山脇佳郎さんは安倍首相へ
「被爆者が生きているうちに核兵器廃絶の毅然とした態度を示してください」
と強く呼びかけられました。



山脇佳郎さん


安倍首相は
「核兵器のない世界の実現に向けた努力を続けることが我が国の使命」
だとあいさつされました。
毎年同様の繰り返し、苛立ちはつのるばかりです。




長崎市長の田上富久さんは 
長崎平和宣言の中で  
今、核兵器をめぐる世界情勢はとても危険な状態です。
核兵器は役に立つと平然と公言する風潮が再びはびこり始め
アメリカは小型でより使いやすい核兵器の開発を打ち出しました。
ロシアは、新型核兵器の開発と配備を表明しました。
そのうえ、冷戦時代の軍拡競争を終わらせた中距離核戦力
(INF)全廃条約は否定され、戦略核兵器を削減する条約
(新START)の継続も危機に瀕しています。
世界から核兵器をなくそうと積み重ねてきた人類の努力の成果が、
次々と壊され、核兵器が使われる危険性が高まっています。
 

そして、次のように呼びかけられました。

すべての国のリーダーの皆さん。
被爆地を訪れ原子雲の下で、何が起こったのかを見て、
聴いて 感じてください。そして、核兵器がいかに非人道的な
 兵器なのか、心に焼き付けてください。

核保有国のリーダーの皆さん。
核不拡散条約(NPT)は、来年。成立からちょうど50年を迎えます。
核兵器をなくすことを約束し、その義務を負ったこの条約の意味を、
すべての核保有国はもう一度思い出すべきです。
特にアメリカとロシアには核超大国の責任として、核兵器を大幅に削減する
具体的道筋を、世界に示すことを求めます。

日本政府に訴えます。
日本は今、核兵器禁止条約に背を向けています。
唯一の戦争被爆国の責任として、一刻も早く核兵器禁止条約に
署名、批准してください。そのためにも朝鮮半島非核化の動きをとらえ
「核の傘」ではなく、「非核の傘」となる北東アジア核兵器地帯の
検討を始めてください。そして何よりも「戦争をしない」という
決意を込めた日本国憲法の平和の理念の堅持と、
それを世界に広げるリーダーシップを発揮することを求めます。




今年の11月にローマ法王が来日されます。
背中に負った兄弟の火葬を待つ少年の写真に突き動かされ
世界に広められました。






広島の原爆資料館はリニューアルオープンし、
子どもの遺品を展示するなど、被爆実態を示す物の展示に変えられました。



2年前に国連で採択された、核廃絶を目出す核兵器禁止条約は、
批准国も少しづつ増えているとのこと。
せめてもの救いです。




献花






1915年から5回目の広島・長崎の平和祈念式典を抜粋して
記述してきました。
今年から止めにしようかと考えました。
けれども止められませんでした。

戦争は無くならない。岸恵子さんの言葉です。

戦争は不幸しか生み出さない。と思います。